「インフルエンザの最新情報」勉強会まとめ
<タミフルでの治療について>
・1日2回朝夕に服用。食事の影響は受けないが消化器系の影響は食後の方が少ない
・インフルエンザの症状発現から48時間を超えての有効性は確認されていない。
①通常感染から2日間(48時間)で増殖のピークを迎え、その後減少する。
②複製期間にはタミフルは効果がなく、細胞表面からウイルス遊離を抑制することで効果を発揮する。
以上の2点から、早期の服用開始の重要性がわかる。
・妊婦のタミフル摂取は「治療上の有益性が〜」になっています。
しかし、妊婦はハイリスク群であるという海外からの報告を受けて、日本でも妊婦への積極的な摂取が推奨している。現段階で子供への影響は出ていない。
・授乳婦においては、乳汁移行が報告されているため避けていただく。服薬終了後、2日後以降の摂取を推奨。
・併用禁忌薬剤はなし。
・副作用は3013件/7161万人(約800件は精神症状(20歳未満)
・臨床的診断にてインフル処方は可能。インフルエンザ迅速診断キットは必須ではない。
・タミフル耐性ウイルスにおいてもタミフルは効果があることが判明。またタミフル耐性ウイルスは増殖能力が弱いため脅威になる可能性が低い。同様の理由で耐性ウイルスの蔓延化の可能性も低い。
・タミフルには卵・乳製品は入っていないため、アレルギー体質の方でも使用することが出来る。
・開栓後も6ヶ月後変化なし。
・タミフルの予防投与は保険適応外。
・ワクチンの予防:ウイルスに対する免疫力を高めることで発症を予防し、重篤化を抑制する。
・タミフルの予防:インフルエンザの増殖を抑制し、発症を予防する。服用している間のみ効果を示す。
・現段階においてタミフルと異常行動との因果関係
タミフル服用の有無による統計的な有意差はなく、異常行動はインフルエンザ自体に伴い発現している場合があることが示されています。しかし、否定する明確な結論には至らなかったため、10歳代への処方制限は継続はしています。しかし後述する集団免疫効果を考慮した場合、接種を推奨する意義は大きい。
・タミフルの予防投与は院内感染につながる場合を除き、行うべきではない(健康成人で体調管理・予防を行なっていれば問題ない場合が多いため)例えば、「受験などが控えているため〜」NG
<インフルエンザの予防と治療>
・小児のインフルエンザにウイルス感染症では、アスピリン(ライ症候群誘発)、ジクロフェナク・メフェナム酸(脳症誘発)があるため禁忌になっている。アセトアミノフェンを推奨。
・小児の登校日は
①インフルエンザ発症日(含めず)から5日を経過
②解熱を確認した日(含めず)から2日を経過
<インフルエンザワクチンについて>
・(多くの人が誤解しているが) ワクチンには重症化防止作用は存在しない。
・4種混合ワクチン(A型2種(H1N1(豚インフル),H3N2(A型香港))・B型(山形系統、ビクトリア系統)
・効果の目安は毎年「50パーセント」A型香港には0−20%、豚インフルには60%程度に効果
・ワクチンの効果は実証されているにも関わらずワクチンに関するデマは散見している。1994年に摂取をやめたため、多くの方が死亡した。その後2001年に鳥インフルエンザ流行によって多くの方が接種を行なった。その結果はわかりますね。
・ワクチンの「高齢者」は死亡率は「学童」に打つことで下がる。学童集団接種の効果が実証されている。
・A型香港は高齢者で死亡率が高くなり、豚インフルでは小児成人の死亡率が高くなる。
・アメリカで行われている「Stayhome」は間違い。早期受診、インフルエンザ治療薬にて治療を行うことが重要。つまり、治療の遅れは重症化につながる。
勉強会に参加して得た情報を箇条書きでまとめています。
あくまで自分の備忘録として執筆のため、自身で情報は十分に精査されるようにしてください。